県外企業の技術開発室(高機能オフィス)利用事例

東京で、展示会・セミナーを中心とした企業イベントのプロデュースや、映像制作業務に携わっている株式会社ゼオ(本社:東京都渋谷区広尾)は、競争力を高めるため、地方で映像制作のサテライトオフィス展開を計画。拠点となる施設として、福井県産業情報センターに入居されました。
ここでは、同社の代表取締役CEOである黒井宏昌氏に、技術開発室にサテライトオフィス「福井コンテンツ開発室」を開設した経緯とこれからの取り組みについてお話をお伺いしました。

福井進出の決め手は、優秀な人材の確保にメドがついたこと
当社は、東京で展示会・セミナー等による企業イベントのプロデュースや映像制作を主たる業務として活動しています。以前から地方にサテライトオフィスを展開したいという構想はありましたが、条件面が整わず実現できていませんでした。
当社のような業種が地方にサテライトオフィスを開設する場合、現地で優秀な人材を確保できるか否かが最も重要でかつ困難なミッションですが、今回は支援センターの力添えもあり、この点をクリアできたことが最終的に進出する決め手となりました。
- 映像研修・セミナー、福井県マルチメディアサポートセンター運営で培ったネットワークにより、個人で活動している映像クリエイターを中心に、人材募集について情報提供した。
- 映像・デザイン関連の学部・学科がある県内の大学・専門学校に対し、当社が福井で活動する場合の人材(新卒入社)確保の可能性を調査し、当社に情報提供を行った。
映像制作施設と入居施設の同時提供は全国的にも珍しい
情報センタービルが最先端のマルチメディア制作施設(※)とインキュベーション施設(※)を同時に提供する施設だったことも、当社のニーズに合っていました。業務で使用できる映像制作システムが、東京での利用料金の約10分の1で使えることは大変な魅力です。
このような環境を利用しつつ福井での業務が軌道に乗れば、高いクオリティを保ちながら制作費用の縮減を図れることができます。そうなれば、業界的にもインパクトのある料金体系を実現できると期待しています。
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マルチメディア(映像)制作施設
Autodesk Flame 2011、Autodesk Smoke Advanced 2011、HDCAM-SR等、ハイクオリティなデジタル映像設備を低料金で貸出しています。 -
インキュベーション施設
創業からおおむね5年以内の起業者を対象に、安価に利用できるインキュベート施設を提供しています。ステージにあわせて「インキュベートルーム」「共同研究室」「技術開発室」の3つの利用形態があります。
映像制作を福井の地域ブランドに
当社のクライアントは東京に集中していることから営業や企画の部門は東京にある必要がありますが、制作部門については福井への展開が可能です。当社としては、ネットワーク上に構築したクラウド環境でデータを共有しながら、東京で受けた仕事を、東京と福井で共同して制作していく、そんなワークスタイルを実現したいと考えています。
現時点では、映像制作=東京という印象が強いのは事実です。ただし今後は、既に福岡などが先行していますが、地方においてもしっかりとした映像を継続的に制作していけば映像制作分野における地域ブランドとして認知されることも可能です。 実際、福井のクリエイターの質は高く、その可能性は十分あります。当社としては、ビジネス的な成果を考えつつ、福井が映像制作の地域ブランドとなるような取り組みを行っていきたいと考えています。
入居企業:株式会社ゼオ
代 表 者:代表取締役CEO 黒井宏昌氏
創 業 年:昭和63年 従 業 員:53名
事業内容:企業イベントのプロデュース、映像制作等
所 在 地:<本 社>東京都渋谷区広尾 <福井コンテンツ開発室>福井県産業情報センター 技術開発室
U R L:https://www.zeo.co.jp/
※平成24年12月現在
福井県坂井市丸岡町熊堂3-7-1-16 ソフトパークふくい内
公益財団法人ふくい産業支援センター 新産業支援部・貸オフィス(貸事務所)担当
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